「おはようございます」

隊舎についてがらりと戸をあけると、まだ仕事を始める時間より早くて、皆は口々に会話を楽しんでいた

「はよっ」

「おはよう」

挨拶を返してくるものの、そのまま皆は元の会話へと戻っていく

それはいつものことで、彼は気にせず自分の席へと向かう

その時ふと感じた霊圧に彼はぴくりと反応した

しばらくすると他の隊員も感じたのかぴたりと会話が収まった

「おはよう」

がらりと開けられた扉の前にいたのは、自隊の隊長でもあり、隊長を束ねる立場の山本元柳斎重國

「おはようございます! 山本総隊長」

皆がいっせいに立ち上がり、礼をする

「うむ」

その挨拶を受けて彼は満足そうに頷くと、労りの言葉をかけてから隊長室へと戻っていった

それが一番隊のいつもの光景

そして、それが変わろうとしていることを誰も知らない

ただ、一人を除いては

彼は動き出す

真実を伝えるために        仕事のために



――――――
一護中心選択式小説@
彼は一番隊です
素行が悪そうなのであんまり平は近寄ってこないですね
仲良くなったり、年数がたてばそんなことはないのですが

h20/2/20